2025-05-12 スタッフBlog
歯ぐきが下がる原因は?予防と治療法を解説
「最近以前よりも歯が長くなった気がする」「冷たいものや甘いものを食べるとしみる」「歯がぐらぐらする」そんな症状が出たら、あなたの歯茎が下がっているかもしれません。
今回は、歯茎が下がる原因と対策についてご紹介します。
目次
歯茎が下がる原因は?
「歯茎が下がる」とは、歯肉の退縮によって歯根が露出した状態を指しますが、その原因はさまざまです。
①歯周病
歯と歯茎の間の隙間にたまった細菌によって引き起こされる炎症で、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。
年齢が上がるほど罹患率は増加し、30代以上の3人に2人、高齢者の約8割が歯周病にかかっているとされるほど身近なものでもあります。
歯茎が赤くなったり腫れたりする、歯茎を押すと痛い、歯茎から血が出る、口臭が気になるなどの症状があれば、歯周病を疑いましょう。
②間違ったブラッシング
間違った方法でブラッシングをすると、口腔内を傷つけたり、逆にケアが不十分になったりします。
口腔内が傷つくと歯肉が退縮する原因になりますし、不十分なケアは歯周病の原因になる歯石ができることに繋がります。
また、歯石ができるとホームケアで取り除くことは困難です。
③ホルモンバランスの乱れ
歯肉の退縮にはエストロゲンというホルモンが関係しており、特に女性は思春期、妊娠、更年期など、エストロゲンの分泌量が増減する時期に歯肉が退縮しやすくなります。
④喫煙
タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素が歯茎の血流を悪くし、歯肉の退縮に繋がります。
⑤歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりによって日常的に強い力が歯にかかると、歯が揺さぶられるため歯茎にも負担がかかり、歯肉が退縮する原因となります。
⑥歯並びや噛み合わせの悪さ
歯並びや噛み合わせが悪いと、歯ぎしり・食いしばりと同じく歯に余分な力が加わりやすくなり、歯茎にも負担がかかることで歯肉が退縮する原因となります。

歯茎が下がることを防ぐための予防としてできることは?
原因となるものを取り除くことが予防への近道です。
①正しいホームケア
お口のケアを正しく行うことが一番の予防になります。かかりつけの歯医者のアドバイスも活用しながら、正しいブラッシングを行いましょう。
フロスや歯間ブラシ、マウスウォッシュ、フッ素の入ったアイテムなども上手に取り入れることで、歯石や歯周病の予防などもしやすくなるでしょう。
②歯茎のマッサージ
歯茎のマッサージで血流を促進することで、歯周病や歯肉退縮の予防になります。
指の腹を使って、歯と歯茎の境目を優しくくるくると刺激をすると良いでしょう。
③定期メンテナンス
かかりつけの歯医者などで定期的なメンテナンスを受けることで、歯周病などの原因となる歯石の除去や、口腔内をクリーニングすることで歯肉の健康を保つことができます。
④健康的な食事
栄養バランスの取れた食事を心がけることで免疫力が高まり、体全体の病気を予防するだけでなく、口腔内の健康にも繋がります。
⑤十分な睡眠
睡眠が不足すると、自律神経の働きが乱れ、口腔内のバランスを保つ役割を果たす唾液の減少や、歯肉退縮の原因になる血行不良に繋がります。
⑥禁煙
タバコは血流を妨げる原因になるため、喫煙者に関しては禁煙できるのがベストです。

歯茎が下がっている時に出る症状と必要な治療とは?
こんな症状が出たら、歯茎の退縮を疑いましょう。
①歯茎の色や質の変化
歯茎の色が以前に比べて赤くなった、ブヨブヨした感じになった
②歯の長さの変化
以前よりも歯が長くなったように感じる
③歯根の露出
歯の根元部分が見えるようになった
④知覚過敏
冷たいものや甘いものを食べたり飲んだりするとしみる、ブラッシングをすると痛い
⑤歯のぐらつき
歯がぐらぐらするように感じる
これらの症状が出たら、早急にケアをしましょう。また、これらの症状が出ている時にはある程度歯茎の退縮が進行しているため、自宅でのケアが難しい場合がほとんどです。
歯医者に行って、治療をすることが望ましいでしょう。
歯医者では、進行度合いによってクリーニングを何回かすることで改善する場合もあれば、歯肉の再生手術が必要になる場合もあります。
進行するほど治療が大がかりになる上、歯を失ってしまうリスクも高まるため、症状に気づいたらなるべく早めに歯医者に相談することをおすすめします。
また、歯医者でプロによる定期メンテナンスを受けることで、より確実な予防や、万が一の際の早期発見に繋がるでしょう。

いのうえ歯科クリニックでは適切な治療はもちろんのこと、予防歯科にも力を入れており、教育を受けた専任の衛生士がメンテナンスを行っています。
あなたの大切な歯を、一緒に守っていきましょう。
