2025-12-09 スタッフBlog

冬に歯が痛くなるのはなぜ?東海市の歯医者が教える“寒さと歯の痛み”の意外な関係

「冬になると、むし歯はないはずなのに歯がキーンとして痛む」「外の冷たい風に当たると奥歯がうずく」……。そんな経験はありませんか?
実は、寒さと歯の痛みには意外な関係があります。気温が下がる冬場は、体だけでなくお口のトラブルも増えやすい季節なのです。本日は、“寒さと歯の痛み”の関係についてお話しします。

東海市の歯医者が解説!寒いと歯が痛くなるって本当?

冬に歯が痛くなる主な原因として、以下の3つの要因が挙げられます。

1.温度差による知覚過敏
寒さによって歯が痛くなる原因として最も多いのは、急激な温度変化による知覚過敏です。
冬の冷たい空気にあたったり、冷たい水でうがいをしたりすると、冷たいものに歯があたることで歯の神経を刺激します。
健康な歯は「エナメル質」という硬い組織で覆われていますが、歯ぎしりや強すぎるブラッシング、加齢などによってエナメル質が薄くなると、冷たさが神経にダイレクトに伝わりやすくなります。
これが「キーン」という鋭い痛みの正体です。特に冬場の水道水は非常に冷たいため、毎日の歯磨きで痛みを感じる人が増える傾向にあります。

2.食いしばりによる筋肉痛と歯根膜炎
寒さを感じると、人は無意識に体を縮こまらせ、奥歯をグッと噛み締めてしまいます。この「無意識の食いしばり」は、顎の筋肉に大きな負担をかけ、筋肉痛のような鈍い痛みを引き起こすことがあります。
さらに、強い力が持続的に歯にかかることで、歯の根を支える膜(歯根膜)が炎症を起こす「歯根膜炎」になることもあります。この場合、冷たいものがしみるだけでなく、噛んだ時にズキッとした痛みが生じるのが特徴です。

3.乾燥と血行不良
冬は空気が乾燥しており、お口の中も乾燥しやすくなります。唾液には歯を守り細菌を洗い流す作用がありますが、乾燥によって唾液が減るとむし歯や歯周病になりやすくなり、それらが進行した結果、痛みを起こすことがあります。
特に冬場は風邪を引く方も増えるため、鼻詰まりなどで口呼吸になると、さらに口内が乾燥しやすくなるので注意しましょう。


歯医者直伝!寒さで歯が痛い時にまずすべきこと3選

冬は何かと忙しない時期ですので、寒さで歯が痛み出した時に「すぐに歯医者にかかることができない」ということもあるかと思います。
そんな時、痛みを和らげて、悪化を防ぐために自宅でできるケアをご紹介します。

1.マスクで口元を保湿する
最も手軽なのが、マスクをつけることです。 外出時はもちろんですが、痛みが強い時は室内にいる時や就寝時にもマスクをつけることをおすすめします。
マスクをして、冷たい外気が直接歯に触れるのを防ぐことにより、知覚過敏の痛みが和らぐ可能性があります。
また、マスクの着用により湿度が保たれることで、乾燥による細菌の繁殖抑制にもつながります。特に就寝中の口呼吸が気になる方にとって、濡れマスクなどは非常に有効なアイテムです。

2.「ぬるま湯歯みがき」と知覚過敏ケアアイテムの使用
冬場の冷たい水は知覚過敏の発生につながるため、ぬるま湯でうがいや歯みがきなどを行うことで、それを抑えることができます。
お湯は熱すぎても体や歯に負担がかかるので、体温に近い30℃~35℃にすると良いでしょう。
また、市販でも知覚過敏用の歯みがき粉やマウスウォッシュなどのケアアイテムが売っているため、それらをうまく使ってお口のケアをしましょう。

3.「食いしばり」をやわらげる入浴とマッサージ
寒さによる「無意識の食いしばり」が痛みの原因である場合、凝り固まった筋肉をほぐすことが大切です。
入浴もシャワーで済ませず、なるべくゆっくりと湯船に浸かるようにすると、口元だけでなく全身が温まり、全体的に筋肉がほぐれやすくなります。
そして入浴中、もしくはお風呂上がりなどの筋肉がゆるんでいる時に、咬筋(噛み締めた時にポコッと膨らむ部分)やこめかみなどを、指の腹で優しく円を描くようにマッサージすると、食いしばりがやわらぐのではないでしょうか。

歯の痛みがおさまらない時は?東海市の歯医者が伝える、「かかりつけ」歯科医院のススメ

ホームケアをしても歯の痛みが治まらない、あるいは痛みを繰り返す場合は、専門家である歯医者を頼りましょう。
現在かかりつけがない方は、これを機にぜひかかりつけの歯医者を探してみてください。
自宅からの通いやすさや、診療時間とライフスタイルが合っているかという、「通いやすさ」という点はもちろんのこと、「コミュニケーションを丁寧に取ってくれるか」「衛生管理がしっかりしているか」「適切な治療ができる設備が整っているか」などのポイントも確認できると、安心して通える歯医者が見つけられるのではないでしょうか。

また、歯は生涯必要になる大切なパーツのひとつであるため、「その時の症状への対処」だけでなく、予防やメンテナンスの提案をしっかりしてくれる歯科医は、歯を長く守っていくためのサポートをする「かかりつけ」としてぴったりだと思います。

いのうえ歯科クリニックでは、適切な検査や治療はもちろんのこと、予防歯科にも力を入れており、教育を受けた専任の衛生士がメンテナンスを行っています。
幅広い知識のもとで安心して通っていただける医院づくりをしていますので、あなたの大切な歯を、一緒に守っていきましょう。