2025-03-31 スタッフBlog
歯並びが悪いとどうなる?健康・美容に及ぼす影響とは
目次
「歯並びが悪い」というのはどういう状態?
「歯並び」という言葉は日常的に聞き慣れているものですが、歯の見た目や歯列の位置のことを言います。ひとえに「歯並びが悪い」といってもさまざまな状態があるため、はじめに一般的に「歯並びが悪い」とされるものは何かをお伝えします。
叢生
歯並びに凸凹がある状態のことを「叢生(そうせい)」と呼び、八重歯や乱ぐい歯なども含まれます。
叢生は顎の大きさと歯の大きさが合っていないため、歯が生えるスペースがなく歯が凸凹に生えたり、重なったりしている状態です。現代人は顎が小さい傾向にあり、叢生は最も多く見られます。
空隙歯列
歯と歯の間にすき間が開いている、いわゆる「すきっ歯」のことを「空隙歯列(くうげきしれつ)」といいます。
上顎前突・上下顎前突
上の前歯あるいは上下の前歯が前方に飛び出している、いわゆる「出っ歯」のことを「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」または「上下顎前突(じょうかがくぜんとつ)」といいます。
反対咬合
口を閉じたときに下の歯列が上の歯列より前方に位置している歯並び、いわゆる「受け口」のことを、「反対咬合(はんたいこうごう)」や「下顎前突(かがくぜんとつ)」といいます。上下の顎(あご)のズレが大きい場合は「顎変形症」と呼ばれ、手術を併用する外科的矯正治療を行う場合もあります。
開咬
奥歯で噛んだ状態でも前歯の部分に隙間ができている状態のことを「開咬(かいこう)」もしくは「オープンバイト」と言います。
過蓋咬合
前歯の噛みこみが深く、上の前歯が覆い被さって下の前歯の一部、もしくはほとんど見えない状態のことを「過蓋咬合(かがいこうごう)」といいます。
幼少期から過蓋咬合の傾向があると、下顎の発達が抑制されやすくなるため、成長とともに噛み合わせが深くなっていく可能性があります。
顎変形症
成人後に顎が上下・左右・前後に大きくずれている状態を「顎変形症(がくへんけいしょう)」といいます。顎のずれが大きい反対咬合(下顎前突)や開咬、上顎前突、顔面非対称などがあてはまります。成長期の子どもの場合は、成長を利用し治すことも可能な場合がありますが、顎変形症と診断された場合、矯正治療に加えて外科手術を併用する「外科的矯正治療」を行うこともあります。
埋伏・先天性欠如
永久歯がなんらかの原因で骨の中から出てくることができない状態を歯の「埋伏(まいふく)」と言い、生まれつき永久歯がない状態を「先天性欠如(せんてんせいけつじょ)」と言います。
乳歯が抜けてしばらくしても永久歯が出てこない、あるいは一定の年齢になっても乳歯が抜けないといった症状が見られたら、早めに歯医者に相談すると良いでしょう。

歯並びが悪いことで及ぼす影響やデメリットとは?
歯並びが悪いことで、健康面・美容面に小さくない影響やデメリットを及ぼします。
1.虫歯や歯周病になりやすい
歯並びが悪いと、きれいに歯を磨きづらく汚れが残りやすくなることで、細菌が繁殖し、虫歯や歯周病になる危険性が高まります。
2.ドライマウスや口臭の原因になる
歯並びが悪いと、噛み合わせも悪くなります。そのため口呼吸をする方が多いです。
口呼吸をするとドライマウスになります。
そしてお口の中が乾くと細菌が繁殖しやすくなり、口臭がきつくなります。
3.顎関節症になりやすい
歯並びが悪いと噛み合わせがずれるため、顎に負担がかかって顎関節症の原因となることがあります。
特に顎が小さかったり、力が弱かったりする女性の方に多くみられます。
4.咀嚼機能の低下と内臓の負担・脳への影響
歯並びが悪いと食事の際によく噛むことができず、あまり咀嚼しないまま飲み込んでしまいやすくなります。
すると胃腸などの消化器官に負担を与えることになり、さまざまな疾患につながりやすくなることも。また、よく噛むことで顔まわりの血管や神経が刺激され、脳への血流量が増して活性化されるといわれています。そのため、よく噛まずに食べることは学習力の発達にも影響を与えることがあります。
5.顔や体のゆがみにつながる
歯並びや噛み合わせが悪いと、アンバランスな噛み方になることにより、噛み方の癖が出ます。それにより、顔の筋肉のバランスが崩れやすくなり、顔のたるみやゆがみが現れやすくなります。
また顔だけでなく体全体のバランスも崩れやすくなるため、頭痛や肩こりなどにつながったり、場合によっては太りやすくなったり、怪我をしやすくなったりすることもあります。
6.発音がしづらい
歯並びは、話す際の発音にも影響します。特に「さしすせそ」のさ行や、「らりるれろ」のら行などの発音がしづらくなる傾向にあります。
7.グローバルな場での影響
海外は日本に比べて歯並びに対する意識が高く、アメリカは日本に比べて歯科矯正経験が約2倍というデータも出ているほどです。
そのため歯並びが悪いままでいると、グローバルな社会において第一印象が悪くなったり、仕事における信頼度に関わったりすることもあるといわれています。

歯並びを良くする方法は?
歯並びの矯正方法としては、一般的にワイヤー矯正・裏側矯正・マウスピースによる矯正などがあります。
歯の状態によっても適応が異なるため、矯正を考えている方は、一度かかりつけの歯医者や、矯正歯科などに相談してみると良いでしょう。

いのうえ歯科クリニックでは、あなたに寄り添った適切な治療を行っています。
生涯にわたって使うあなたの大切な歯を、一緒に守っていきましょう。
