2024-07-17 スタッフBlog

歯石取りは、なぜ2回に分けるの?歯科でのクリーニングに「通院」が必要な理由

歯のクリーニングで来院された患者さんに次の予約をお伺いすると、「あれっ、今日だけ終わりじゃないの?」と聞かれることがよくあります。

中には、「虫歯でもないのに、どうして何度も通う必要があるのかわからない」と疑問を持ちながらメンテナンスを続けている方もいらっしゃるもしれません。また、一体どんな処置なのかピンときていない方も多いはずですよね。

そこで、この記事では歯のクリーニングを何回かにわけて行う理由を解説していきます。
歯科に通う意味を納得した上で、前向きにケアに取り組んでいただければ幸いです!

歯石取りに回数が必要な理由

まず、「歯のクリーニング」と一口に言っても、実際にはさまざまな方法があります。「2回にわけてやりましょう」と言われることが多いのは、スケーリングと言われる歯石取りの処置です。

一度あたりの処置に時間が必要なため

みなさんも、歯磨きの際は表側に比べて裏側が見えにくく・磨きにくいように感じることがあるのではないでしょうか?
そのため、一見綺麗なように見えても、実は歯茎の内側には固い歯石がこびりついてしまっている場合が多いのです。直接見えない部分の処置になるため、一度に行える本数は4~6本が目安です。

歯茎への負担を軽減するため

「では、長い時間を使って一度に行えば良いのではないか」と感じた方もいらっしゃるかも知れませんが、そうしないことにも理由があります。一度にすべての歯石を取り切ると、当然歯茎に負担がかかり、痛みや出血の原因に繋がります。 そのため、歯石取りは間隔をあけて2回に分けて行われることが多いのです。

歯石取り(スケーリング)を受けるメリット

歯石取りを受けるメリットは、大きく分けて以下の3つがあります。

  • 虫歯・歯周病のリスク を下げられる
  • 口臭の改善につながる
  • 歯周病の症状の改善につながる

そもそも、「歯石」とは?

みなさんも、プラークと呼ばれる白いネバネバした固まりを目にしたことがあると思います。この汚れは歯垢とも言い、歯垢が石のように硬く変化したものが歯石です。

歯石が一度できてしまうと、歯ブラシなどを使って自力で取り除くことはできません。そのため、磨き残しが多い人や、積極的にオーラルケアに取り組んでいない方は要注意です!

口元の印象アップにつながる

歯石があるということは、虫歯菌や歯周病菌が増えやすい口内環境であるサインです。ですが、それだけではなく口臭が発生する直接的な原因にも繋がってしまうのです。

さらに、こびりついた歯石をとることで歯の色が明るく見えることもあります。着色などが気になっている方は、まず歯のお手入れからスタートするのも良いでしょう。

歯のクリーニングを受けたい時の歯科選び

歯石取りなどの歯のお掃除は、虫歯や歯周病の予防にもつながることがお分かりいただけたかと思います。しかし、予防歯科についてはクリニックごとに優先順位や方針の違いもあるでしょう。

そこで、オーラルケアに積極的に取り組みたい方は、「口腔管理体制強化加算」という制度の指定クリニックを探すのもおすすめです。患者さんそれぞれの状態に合わせて、必要だと判断された処置を保険適用で行うことができます。

当いのうえ歯科も口腔強指定のクリニックのひとつです。口管強については、こちらの記事も参考にしてみてくださいね!

歯のクリーニング=PMTC

歯のお掃除にも、さまざまな種類のものがあることをお伝えしてきました。そのため、歯石取りはあくまでも歯石の除去がメインの処置なのです。

当院では、「歯のクリーニング」としてPMTCという処置を行います。PMTCは「Professional Mechanical Tooth Cleaning」の略で、歯石になる前に原因となる汚れを徹底的に落としてしまうことができます。

また、歯周病が進行していたり、虫歯ができやすい方が定期的に口腔内をきれいにするためにも欠かせないメンテナンスなのです。

歯のお掃除は「定期的に」行うことがポイント

ご自宅の掃除も、たまに1日かけて済ませて「ハイ、おしまい」ではありませんよね。同じように、歯の汚れに対しても定期的なケアが必要です。

お部屋のお掃除のように何回かにわけて行った後は、散らかったり汚れないようにマメにお片付けしていただくイメージで考えてもらうとわかりやすいのではないでしょうか?

さらに、「磨き残しが多い人は気をつけてね」と言われても、自分の歯磨きがどこまで完璧にできているかはなかなか把握しにくいもの。そういった普段のケアをおさらいする意味でも、ぜひ相談にいらしてくださいね。