2026-07-13 スタッフBlog
夏休み前に見直したい!東海市の歯医者が教える「スポーツドリンク」と「むし歯」の意外な関係
夏休みになると、プールやキャンプをはじめとした屋外でのレジャーなど、外でアクティブに過ごす予定を立てているご家庭も多いのではないでしょうか。
この時期に特に気をつけたいのが「熱中症」です。熱中症対策や水分補給の必需品として、ご家庭やスポーツの現場でスポーツドリンクを常備している方も多いはず。水分に加えて電解質などを補給することができるため、夏の健康管理に欠かせない強い味方です。
しかし、実はこのスポーツドリンクが「むし歯」を引き起こす大きなきっかけになり得るということはご存じでしょうか?
「体に良いと思って飲ませていたのに……」と驚かれる方も少なくありません。 今回は、夏休み前にぜひ知っておきたい「スポーツドリンクとむし歯の意外な関係」や、お口の健康を守りながら上手に付き合うためのポイントについて解説します。

目次
東海市の歯医者が教える、スポーツドリンクでむし歯になりやすくなる理由
体に良いイメージのあるスポーツドリンクですが、なぜむし歯のリスクを高めてしまうのでしょうか? そこには、お口の環境を変化させる「2つの成分」と「飲み方」が深く関係しています。
1. 意外と多い!「砂糖(糖質)」の含有量
スポーツドリンクは運動中に素早くエネルギーを補給できるよう、多くの砂糖や果糖ぶどう糖液糖が含まれています。製品にもよりますが、一般的な500mlのペットボトル1本あたり、約20g〜30g前後の砂糖が含まれていることをご存じでしょうか。これは、スティックシュガーに換算するとおよそ6〜10本分にも相当します。
お口の中にいるむし歯菌(ミュータンス菌など)は、この砂糖をエサにして増殖し、歯を溶かす「酸」を作り出します。甘くて飲みやすいスポーツドリンクは、知らず知らずのうちにむし歯菌へたくさんのエサを与えてしまっているのです。
2. 歯を直接溶かす?「クエン酸」などの酸性度(pH)
むし歯の原因は砂糖だけではありません。スポーツドリンクに含まれる「クエン酸」や「リンゴ酸」といった成分にも注意が必要です。
私たちの歯の表面を覆うエナメル質は、お口の中の酸性度が「pH(ペーハー)5.5」以下になると溶け始めるという性質を持っています。 これに対し、多くのスポーツドリンクのpH値は3.5〜4.0前後の強めの酸性です。つまり、スポーツドリンクがお口の中に入るだけで、歯の表面が非常に溶けやすい「酸性ゾーン」に突入してしまうのです。
このように、酸性の飲料によって歯が直接溶けてしまう症状を「酸蝕症(さんしょくしょう)」と呼び、むし歯の発生や悪化を加速させる大きな要因となります。
3. 「ちびちび飲み(ダラダラ飲み)」がお口の危険時間を長引かせる
運動の合間や外出先で、スポーツドリンクを「少しずつ何度も飲む」という場面はよくありますよね。 実は、この「ちびちび飲み」こそがお口にとって一番危険な状態です!
通常、お口の中が酸性になっても、唾液(だえき)の力によって時間をかけて中性に戻り、溶けかけた歯を修復する作用(再石灰化)が働きます。しかし、ちびちびと何度もスポーツドリンクを口にすると、お口の中が常に「酸性&砂糖でいっぱい」の状態に保たれてしまい、唾液の修復作業が追いつかなくなってしまうのです。

暑い夏を元気に乗り切る!スポーツドリンクとの上手な付き合い方
「そんなにリスクがあるなら、スポーツドリンクは飲まない方がいいの?」と思われるかもしれません。 ですが、激しい運動時や大量に汗をかいた時の熱中症予防において、水分と電解質を素早く補えるスポーツドリンクは非常に大切です。
大切なのは飲むのをやめることではなく、お口に負担をかけない「上手な飲み方」を工夫することです。 今日から実践できる4つの対策をご紹介します。
1. だらだら飲まず、時間を決めてサッと飲む
ダラダラと時間をかけて飲むのではなく、「水分補給の時間」を決めて一度にサッと飲むようにしましょう。飲んだ後にお口の中にスポーツドリンクを溜め込まない意識を持つだけでも、むし歯リスクを大きく減らせます。
2. 飲んだ後に「お水やお茶」でお口をすすぐ
スポーツドリンクを飲んだ直後に、一口のお水や無糖のお茶を飲むと、歯の表面に残った砂糖や酸を洗い流し、口内のpHを早めに元の状態へ戻すことができます。
うがいができる環境であれば、水でお口をゆすぐだけでも良いでしょう。
3. 日常の軽い水分補給には「水や麦茶」を
室内で過ごす際や、日常のちょっとした水分補給には、砂糖や酸を含まない「お水」や「麦茶」を基本にしましょう。スポーツドリンクは「激しい運動後」「大量に汗をかいた時」など、必要な場面を見極めて使い分けるのがおすすめです。

お口のトラブルは夏休み前にチェック!異変を感じたら東海市の歯科医院へ
スポーツドリンクの飲み方を少し意識するだけで、熱中症を防ぎながら歯の健康も守ることができます。ご家族みんなで「上手な水分補給の習慣」を身につけて、元気に夏を過ごしたいですね。
もし「冷たいものがしみる」「歯や歯ぐきに違和感や痛みがある」といった気になる症状があれば、すみやかに歯科医院を受診しましょう。
また、夏休みはいつもよりもお子さんなどの時間が取りやすいので、家族で予防のための定期健診やメンテナンスの受診をすることもおすすめです。
むし歯などのお口の症状は、早期発見・早期治療がとても大切です。ぜひ、健やかなお口で楽しい夏休みを過ごしましょう!

いのうえ歯科クリニックでは、適切な検査や治療はもちろんのこと、教育を受けた専任の衛生士がメンテナンスを行っています。
定期的なメンテナンスを通じて、平均寿命に比べて約20年短いと言われる、歯の寿命を伸ばす取り組みを行っています。歯周病に負けずに大切な歯を、一緒に守っていきましょう。

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